2016/10/14 14:24
ナイジェリア ヨルバ族の伝統的な藍染布、アディレ・エレコを使ったアイテムが入荷しました。
アディレ(Adire)とは、ナイジェリアに住むヨルバ族の言葉でTie-dye、つまり絞り染めを意味します。その名の通りもともとアディレは絞りの布でしたが、型染め、手描き、ミシン絞りなど時代とともに技法が増え、今ではヨルバ族の防染された藍染布の総称になっています。
そんな多様なアディレのなかでもとりわけ美しいのが、キャッサバのでんぷん糊のペーストを鳥の羽やほうきの枝につけ、柄を手描きし、珍しい性質と独特の美しい色を持つヨルバ藍を使用して藍染めしたアディレ・エレコです。
エレコとは「ペーストを使った」の意味で、手描きしたでんぷん糊のペーストが剥がれないように布を藍液に浸けては乾かす工程を、深い色になるまで何度も繰り返します。糊を搔き落とすと、糊が塗られていないところは藍色に、糊を塗ったところは白く残ります。仕上げに、もう一度藍液に浸け、白く残ったところを淡い水色に染めます。ヨルバの人々のあいだではそれが美しいとされ、同時に、きちんと作られたエレコの証でもあるそうです。
現在は合成藍の出現や化学染料の普及などにより、細かいエレコを描く名人や天然藍だけを使う染め手はほとんど残っておらず、ごくわずかしか生産されていない、とても貴重な布です。
今回は手にとっていただきやすいよう、そんな貴重な美しいアディレ・エレコを使ったクッションカバーや風呂敷などもご用意しましたので、ぜひご覧になって下さい。