2016/11/03 13:47


近年、織り手の減少とともに入手が困難になっているエウェ族のケンテを、エウェ族の職人とともに、過去の名品の柄などをもとに現代に復刻させました。

ケンテ」とは、ガーナおよびトーゴで特別に織られる祝祭の儀礼用布です。幅10cmほどの細長い布を縫いあわせ、大きな布に仕立てたものを、男性はローマ時代のトーガのように体に巻き付け、女性は肩掛けや腰布に使います。西アフリカのほかの地域でも細幅布は作られますが、ケンテ・クロスはとりわけはなやかな色と装飾的な柄が特徴です。


写真は珍しい藍染めの糸を使ったケンテ

エウェ族の職人によるケンテは主に木綿糸から作られます。ケンテを織るのは男性の仕事で、工房には親方と職人がいて、それぞれの職人は親方の指示をうけて担当した柄を織ります。織り手は色とりどりの綿糸を使い、水平式とよばれる手織機でケンテを織ります。

エウェ族のケンテは、その文様にことわざや格言などの意味があり、さまざまな表現と深みのある色合いが魅力です。近年、高品質なケンテを織る技術を持った織り手が減ったため、世界中の染織コレクターの間では年代物のエウェ・ケンテばかりが高額で取引されてきました。


カラフルながらも色味を抑えたモダンな配色のケンテ

今回入荷したエウェ族のケンテは、数少ない現代の職人とともに、過去の名品やオリジナルのデザインをもとに、美しい色合いにこだわり糸一本一本の配色を細かく相談して、技術の保存とビンテージの名品にも負けない高品質なケンテを目指して生産されたものです。落ち着いた色調で非常に美しい仕上がりとなっています。

タペストリーのように壁に飾るのはもちろん、ソファーに掛けたり、ベッドスローに使うなど、インテリアの個性的なアクセントにおすすめです。